発売からそろそろ1年近く、セレナにe-POWERシステムを搭載して登場か?
去年の8月に5代目として発売した新型セレナは、当初スタイリッシュなデザインと単一車線自動運転
テクノロジー搭載という事で話題となり、売り上げを大きく押し上げた。
そのセレナであるが、発売されると現行のライバルたちとの比較にさらされており、現在必死に
踏ん張っているという状態だ。 デザイン装備などが一新されたもののシャーシーの設計が古く
低重心の設計とはいかず、またエンジンそのもののかったるさといった事が指摘されてきた。
しかし、そこに日産が起死回生の新発想システムであるe-POWERを搭載した「ノート」を2016年
11月に発売した。 このノートに搭載したシステムを「レンジエクステンダーシステム」といい、
ハイブリッドでもなく、電気自動車でもない新しい概念としてのシステムを実用化して搭載した。
この技術の成功には、電気自動車の「リーフ」の技術が大いに役立っているという。
このe-POWERは、ノートでの性能でも37.2㎞/Lもの燃費を記録している優れものなのだ。
※アクア(37㎞/L)を抜いた!
このノートに搭載されるエンジンは日産がもともと小型車に採用してきたHR12DEエンジンの
改良版という事で、ガソリンエンジンに使われるHR12DEエンジンの中低速域のトルクを
上げで同じ最高出力79PS 5400rpmながら、最大トルクを10.5㎏f-mを3600-5200rpmで発生する。
※ガソリン車:最高出力79PS 6000rpm、 最大トルク 10.8㎏f-m 4400rpm)
実際、発電用のみで使われるのでエンジンにかかる負担は実際の動力をタイヤに伝える必要がない
ためかなりエンジンの負担がへり、更に安定した出力を発生するエンジンにすればよいのであるから、
おのずと上記のようなエンジン特性となる。
おそらくサーキットや峠を飛ばした時のような場合で急激にバッテリーを消耗しなければ、エンジンは
唸りをあげて回ることはないだろう・・・。
そして、その動力となるエンジンで発電された電力をパワーに変えるモーターは
定格出力95PS、これをインバーターで109PSまで出力アップする。
最大トルクはなんと25.9㎏f-m!!
これは例えば スバルレボーグ1.6GT 25.5kgf-m(1600㏄ DOHC16バルブターボ)とほぼ同じなのだ。
そして今ある技術と新しい発想をうまくミックスしてローコストで作り上げたe-POWERを
今度は、ミニバンで売れ筋NO1のセレナに搭載して近く発売される予定だ。
ノートe-POWERをそのまま搭載される場合はどうなるのだろうか?
今のところ、そのまま同じレンジエクステンダーシステムとしての搭載が有力である。
その場合、車両重量がノートより重くなるので、燃費は少し悪くなる。
ノートe-POWERの車両重量と燃費は、それぞれ1,170kgと37.2km/Lですので、ノートe-POWERの
エンジン・モーターをそのまま利用するならば、新型セレナとノートe-POWERの車両重量の比率から、
予測される新型セレナe-POWERの燃費は約26.7km/Lになる。
走りも、現在のセレナのエンジンMR20DDが150PSこそ発揮しますが、最大トルクは20.4㎏f-mとノートの
エンジンより劣っているため、新しいシステムの導入で走りに関しては十分期待できるものだ。
さらに今の充電システムはまだまだ改良できる点があり、技術は日進月歩だ。
発売されると燃費もよく、信号待ちからの発進でも他車を一歩リードする姿が見られるかもしれない。
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